関東出身「なのに」同志社大学を卒業した私が、同志社大学を選んだ理由や「関東出身あるある」を詳しく紹介します。これから同志社大学を受験しようと思っている後輩に捧げます。
なぜ「わざわざ」同志社に進学したのか
まずは、どうして私が同志社に「わざわざ」進学したのか紹介します。
とにかく一人暮らしがしたかった
私の地元はMARCHや早慶のキャンパスまで電車で1時間以内の場所にあり、実家から通える大学は無数にありました。また、明治や中央など偏差値が同志社と変わらないレベルの大学からも合格通知を頂いた上で、あえて同志社を選びました。
その一番の理由は、一人暮らしをしてみたかったということです。
私の家には代々の家業があり、父や祖父あるいはその上の世代もずっと実家でしか暮らしたことがありません。大学4年間くらいは外に出てみたいな、と思ったのがその背景です。
同志社に心惹かれるものがあった
一人暮らしするという目的を果たすための選択肢は、同志社以外にいくらでもあります。また、実家からは通えない関東の某公立大学も合格していたので、そこに通う選択も可能でした。
あえて同志社を選んだ理由としては、「どうしても同志社に行きたい」という気持ちがあったからです。パンフレットを取り寄せて最初に目に飛び込んできた京田辺キャンパスの空撮写真があまりにも美しく、また創立者である新島襄の生き様(勉強がしたいという理由で命の危険を冒して海外渡航した)に感動したのが大きな理由だったと思います。
あとは親戚が関西に多いことや、コナンの「遠山和葉」の関西弁が昔からたまらなく好きで、関西方面に行ってみたいという気持ちもありましたね。立命館も受けましたし、不合格でしたが関学も受験しました。
関東出身で同志社大を卒業した感想
続いて、4年間同志社で学生生活を送ってみた感想を紹介します。
意外と少なくはない関東出身者
同志社には意外と、関東出身者がいます。在学中の4年間で東京出身は数人会いましたし、神奈川や千葉、茨城、群馬、栃木の出身者とも会いました(埼玉出身とは会えなかった) また、私の母校(関東の中高一貫校です)からも数年に一人くらいの割合で同志社に進学する人がいます。
ちなみに、カズレーザーさんは同志社大学商学部卒ですが高校は埼玉県立高校、また南海キャンディーズの山里亮太さんは千葉の高校から関西大学を卒業しています(いずれもwikipedia情報)
馴染めないということは無い
私自身、馴染めるかどうか不安だったし入学式の会場では周りから関西弁しか聞こえてこず、また一人ぼっちだったのでとても肩身が狭い思いをしました。まるで外国に一人で来たかのような気分でした。
ですが、馴染めないということは全くありませんでした。私は社交的な性格ではありませんが、別に何の問題もありませんでした。
同志社では関西出身者が多いのはもちろんですが、中京圏出身も多いですし、あるいは関東や東北、九州や四国など様々な地域の出身者がいます。いろんな人がいるので、溶け込んでいけるはずです。
ただ、関西女子から見て標準語(彼女らが言うには東京弁)を話す男性は気持ちが悪いらしく、在学中の4年間で二度ほど「東京弁めっちゃきもいねんけど 『~でしょ』とかアカンわww」と冗談ぽく言われたことはあります。二回とも大阪出身の女の子でした。かといって似非関西弁を話すのはもっとNGなので諦めるしかないです。
ちなみに、「標準語」を話している人は同志社では意外と多いです。中京圏出身の人は一見すると標準語のように聞こえます。
毎日が新鮮でとても楽しかった
関東と関西では文化面で異なる部分もあります。
例えば大学に入学したばかりの4月に紫苑館食堂で「うどん」を注文したのですが、透明なお湯に麺が浸かっているだけで何の味もしなかったのが今でも衝撃的な思い出として記憶に残っています。自分で醤油を入れて食べました。
周りから関西弁しか聞こえてこないのも新鮮。京田辺に居たときは家の前に田んぼがあるのも新鮮、関西ローカルのテレビ番組で見たこともない芸人さんや円広志が出てるのも新鮮・・ と、4年間通じて毎日が驚きの連続でとても楽しかったです。
就活は少々面倒だった
デメリットを挙げるとすれば、自宅通いと比べて生活費が掛かる点と、就活が「面倒」になる点があります。
就活については、例えば東京の大学に通っていればそのまま日常生活圏内で選考を受けることが出来ますが、選考を受けるためにわざわざ「帰省」する必要が何度か生じた点が面倒でした。一次選考は大阪でやっていても、二次面接以降は東京のみという大企業も多いです。
とはいえ、関東に拠点があるのでホテル代はタダなわけで、その点では関西出身者の就活よりは楽だったとは思います。周りには東京のネットカフェやカラオケで寝泊まりしていた関西女子もいました。
地元での周囲の反応は?
単に学歴という面で見ると、関東出身者はMARCHに進学した方がコスパは良いでしょう。一人暮らしにはお金が掛かります。家事も自分でやらねばなりません。
受験生当時は学校の友人からは「頭おかしいんじゃねえの?」とまで言われたこともありますし、先生からも難色を示されました。親には当初止められましたが、同志社に行きたい理由を丁寧に説明したところ納得してくれました。ちなみに、同志社を第一志望としたのは高3の6月頃でそれまではMARCHの別の大学をぼんやりイメージしていました。
大学在学中に関しては、高校時代の友人や後輩が関西方面に来る時は「会いたい」と言って連絡をもらうことが多く、京都や大阪を案内してあげると喜ばれました。あとは関西限定の商品を買ってきてほしいとか、そういった依頼も何度か受けたことがあります。
卒業して感じること
関東から「わざわざ」同志社に行ってみて、良かったと思うのはちょっと大げさかもしれませんが「世界が広がった」点です。
東京の大学に行っても、全国の様々な地域から来ている学友に囲まれた学生生活を送っていたのだろうと思います。しかし、自分自身が全く知らない土地で4年間過ごし、また知っている人が一人もいないところからスタートするというのとはやはり「濃さ」が違うのではないでしょうか。
あとは、京都の大学は東京の大学と比べて周りに「遊べる場所」が少ないので、その分勉強に集中しやすい点でも良かったと思います。講義の空き時間にはよく図書館に行って本を読み漁っていましたが、それが今とても役に立っています。
関東出身あるある
周りにいた関東出身者と話していてよく話題にのぼったことを紹介して終わります。
なんでわざわざ来たん?と聞かれる
在学中に100回以上は聞かれたと思います。出身地を聞かれて答えると、「ほんまに?? なんでわざわざ同志社来たん??」という反応が多かったです。
似非関西弁を話そうとして怒られる
関西人は似非関西弁にとても厳しいので、ネイティブではない他地域出身者が関西弁を話そうとすると集中砲火を浴びていました。
私も4年間京都で暮らしてみて、似非関西弁を聞いて「気持ち悪い」と感じることが出来るようになったので、時間が経つと同じ気持ちを共有できるようになると思います。
東京のことを根掘り葉掘り聞かれる
特に就活の時期によく周りの関西人からは「東京の事情」について聞かれることが多かったです。例えば「面接の場所ここやねんけど、どこでホテル取ったらえんやろ?」とか、そういう感じの質問が多かったです。内定後は「○○線って混んでるん?」とか「勤務地が○○やねんけど、どこに住んだら便利なん?」とかもよく聞かれました。
関東の受験生の皆さんへ
同志社に限らず、関東から関西の大学に「行ってみたい」という気持ちがあるなら、ぜひ行った方がいいです。もちろん、実家通いと比べてお金は掛かるので、親と相談する必要がありますが。
遠く離れた場所でゼロからスタートする大学生活は、単なる「高校生活の延長線上」ではない全く新しい毎日となるでしょう。